Canna3.5b2 の情報をもとに作成しましたが、おそらく前のバージョンでも通 用すると思います。
Canna の辞書の形態にはいくつか種類があるようですが、 ユーザ用テキスト辞書と システム用バイナリ辞書 についてのみ考え、cannaserver はローカルマシンで動作していると仮定しま す。他の場合は Canna のマニュアルを参照してください。
いずれの場合も、chibutsu-canna.tar.gz に含まれる、Canna 用テキスト辞書 chibutsu.t を使います。また、Canna の辞書ユーティリティの標準のインス トール先は /usr/local/canna/bin 以下ですが、OS やデストリビューション によっては、/usr/bin などにインストールされている場合もあります。しか るべき方法により必要な辞書ユーティリティコマンドは探してください。以下 では、これらのコマンドにパスが通っているものとして扱います。
地球物理辞書を chibutsu という名前の新たなユーザ用テキスト辞書として登 録することにします。使用するコマンドは mkdic です。chibutsu.t があるディ レクトリで、次のコマンドを実行します。
% mkdic chibutsu -l chibutsu.t
この操作により、辞書が作成されました。続いて、作成した辞書を使うように 設定します。
このためには、個人用の Canna の設定を行なう必要があります。この設定を 記述するファイルは、ホームディレクトリにある .canna というファイルです。 このファイルに Canna に関わるすべての設定を記述する必要があります。す でに .canna を持っている場合はそのファイルを変更するだけでよいですが、 持っていない場合は、1から記述するのはたいへんですから、システムのデフォ ルト設定ファイルを .canna としてコピーして使いましょう。デフォルト設定 ファイルは、標準では /usr/local/canna/lib/default.canna ですが、インス トールの仕方によっては、/usr/lib/canna/default.canna 等となっているか もしれません。このファイルを、.canna という名前でホームディレクトリに コピーします。
準備した .canna の (use-dictionary ......) と設定している部分に、 :user "chibutsu" という記述を加えます。結果、該当部分は例えば次のようになります。
(use-dictionary "iroha" "fuzokugo" "hojomwd" "hojoswd" "keishiki" :bushu "bushu" :user "user" :user "chibutsu" )
.canna の中身がこの部分だけでよいというわけではないということを再度強 調しておきます。このファイルには Canna に関わるすべての設定が記述され ている必要があります。
以上で準備は完了です。念のためログインし直して、lsdic や catdic 等を使っ たり、「さいせつぶつ」が「砕屑物」に変換されることなどから正しくインス トールできたことを確認してください。
地球物理辞書を chibutsu という名前の新たなシステム用バイナリ辞書として 登録することにします。使用するコマンドは mkbindic です。chibutsu.t が あるディレクトリで次のコマンドを実行すると、カレントディレクトリにバイ ナリ辞書を出力します。
% mkbindic -m chibutsu.t
この操作により、chibutsu.cbd と chibutsu.cld という2つのファイルが生成 されます。.cbd の方が辞書本体、.cld の方が頻度ファイルです。これらをシ ステム辞書のディレクトリにコピーし、ファイルの所有者を Canna の所有者 に変更します。おそらく、管理者権限で実行する必要があります。
システム辞書のディレクトリは、標準では /usr/local/canna/lib/dic/canna ですが、インストールの形態により異なり、/usr/lib/canna/dic/canna や /var/lib/canna/dic/canna などになっていることもあるようです。また、 Canna の所有者は、標準では bin グループの bin ですが、root の所有となっ ている場合もありますし、独自のユーザになっている場合もありますので、シ ステムに合わせて設定してください。
# cp chibutsu.cbd chibutsu.cld /usr/local/canna/lib/dic/canna/. # chown bin /usr/local/canna/lib/dic/canna/chibutsu.c[bl]d # chgrp bin /usr/local/canna/lib/dic/canna/chibutsu.c[bl]d
続いて、システム辞書のディレクトリにある、dics.dir というファイルに地 球物理辞書を使う設定を追加します。追加すべき内容は、以下の2行です。
chibutsu.cbd(chibutsu.mwd) -chibutsu--- chibutsu.cld(chibutsu.mwd) -chibutsu---
さらに、default.canna や、各ユーザの .canna も修正が必要です。 (use-dictionary ....) と設定している部分に、 "chibutsu" という記述を加えます。該当部分は、例えば次のようになります。
(use-dictionary "iroha" "fuzokugo" "hojomwd" "hojoswd" "keishiki" "chibutsu" :bushu "bushu" :user "user" )
以上で設定は完了です。cannaserver を再起動し、正しくインストールできた ことを確認してください。
このページの内容は、 かんな辞書(拡張版)(http://cgi3.osk.3web.ne.jp/~nowaki/computer/canna.html) を参考にさせて頂きました。
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